正答:「米軍駐留費を値上げの方針」を報じたNHK

 先に記したい。
 NHKによる着色、脚色、煽りを抜きにすれば、これは「正答」である。

 むしろ、米国政府から出る回答はこれ以外には無いと断ずる。それほど「当たり前」で「ニュース性が無い」といえるトピックスだ。

 

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200118/k10012250161000.html

 

●NHK 2020.1.8 6:32 配信
日本に米軍駐留経費の負担増を求める考え 米国務省の報道官
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200118/k10012250161000.html

 

 中身はさしたる内容ではない。

  アメリカ国務省のオータガス報道官が、NHKの単独インタビューに対して、
「アメリカは同盟国や友好国の平等な負担を必要としている。テクノロジーにかかる費用が増えた結果、アメリカの納税者は日本国民の安全を守るためにもっと負担しなければならなくなっている。日本との友情があるので負担の用意はあるが、公平に負担しなければならない」
 などと答えたというものだ。

 このような回答になることは至極当然である。

 逆に「日本は十分に負担しているから値上げはしないと思う」だとか「今まで高すぎたから値下げしようと思う」などという返答があろうとは、日米両国政府を通じて、おそらく誰も想定してはいまい。

 こと米国側としては、当然のことを当然のトーンで話しているだけである。もはやニュースに取り上げることにすら疑問符がつく内容なのだが、筆者としては都合の良い報道ではあった。

 

 このブログでは、在日米軍駐留費「5倍要求」のデマ(2019.8.11 記事)「在日米軍駐留費4,5倍」を再び報じた時事通信の自信?(2019.11.16 記事)のように、在日米軍の日本側負担(おもいやり予算)についての「デマ」を取り上げてきたからだ。

 

 上記の記事を振り返れば、朝日新聞、時事通信が「完全なるでっちあげ」を報じたまま現在に至っていた。当然ながら、朝日新聞社も時事通信社も誤報のアナウンスなり訂正なりは行っていない。

 日本のマスメディアは嘘も捏造も投げっぱなしが当たり前である。

 今度はNHKが大幅にトーンダウンしたものの「ごく当たり前のことを、さも大ごとのように報じる」という、まるで子供のようなアピール姿勢で報じてきたわけである。

 

 米国は平常運転で「もっと負担しろ」と言う。日本は「今回はこれで勘弁して」とやる。まったく今まで通りのことが起こるだろうというのが、このニュースの内容である。

 こんなものは、
「明日は太陽が東から昇るでしょう」
 というのと大差は無い。

 しかし毎度のことながら、メディアは必死に煽る。

 このNHKの記事は次のように締めくくっている。

在日アメリカ軍の駐留経費について、日本政府は他国と比べても高い水準で応分に負担しているという立場ですが、トランプ政権は、ことし夏にも本格化する日本との交渉でさらなる負担を求めていく姿勢で、オータガス報道官はそれをより鮮明にしました。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200118/k10012250161000.html

 

 字面だけを見ればまるで「日本政府にとって寝耳に水で急転直下の値上げ要求」かのようである。しかし現実にはご存知の通り、平成25年度からは毎年の値上げである。

 

契約ベースによる推移・防衛省HPより
歳出ベースによる推移・防衛省HPより

 同程度の水準で値上げがある、あるいは「例年以上の上げ幅で値上げ交渉がある」という予測は立つが、同時に、よもや「○倍」などという馬鹿げた数字にはならないことも推し量れることろである。

オータガス報道官の「 テクノロジーにかかる費用が増えた結果、アメリカの納税者は日本国民の安全を守るためにもっと負担 」とのコメントにもあるように、このテクノロジーのために米国民が○倍も納税したという事実は無い。つまり、そのレベルでの値上げ交渉だということだ。

 

 センセーショナルなコメントを取ろうと必死だったであろうNHKが、単独インタビューを行いながらも「当然の回答」しか引き出せなかったことも、図らずともその 証左といえようか。

 

 もはや改めるまでもなく、これらメディアの無責任な煽り(報道)に惑わされないように、注意喚起を促すものである。