「在日米軍駐留費4,5倍」を再び報じた時事通信の自信?

自社の既報記事との整合性も無いが・・・

 

●時事通信 2019.11.16 11:24 配信
「思いやり予算80億ドル要求 4.5倍、交渉難航必至―米」

【ワシントン時事】トランプ米政権が2021年度以降の在日米軍駐留経費の日本側負担(思いやり予算)について、年約80億ドル(約8640億円)への増額を要求したことが15日、複数の関係者への取材で分かった。現状の約4.5倍に当たる金額で、日本側の反発は必至だ。「法外な要求」は対米感情を悪化させ、同盟の弱体化につながりかねない危険もはらんでいる。
 関係者によると、7月にボルトン大統領補佐官(国家安全保障担当、当時)らが日本を訪れた際、トランプ政権が年約80億ドルへの増額を求めていることを日本側に伝達した。
 21年3月末に期限切れを迎える現行協定では、日本側は基地内で働く日本人従業員の人件費や水道光熱費などとして、年平均約1893億円を負担。来年には改定交渉が本格化する見通しで、関係者は「米側は交渉の主導権を握るため、意図的に高い金額を要求した可能性がある」と指摘する。
<以上、本文全文>

https://www.jiji.com/jc/article?k=2019111600320

 

 

 同問題を巡っては、当ブログでも 在日米軍駐留費「5倍要求」のデマ として8月11日付けで取り上げている。 この時は、同問題について取り上げた朝日新聞の記事と、これを否定した菅官房長官の記者会見を取り上げている。

 

 菅官房長官がこの情報を会見で否定した時の記事は、時事通信でも取り上げているので次に引用したい。

 

●時事通信 2019.7.31 19:21 配信
「思いやり予算5倍」報道否定=菅官房長官

 菅義偉官房長官は31日の記者会見で、米国が在日米軍駐留経費の日本側負担(思いやり予算)を5倍にするよう要求したとの朝日新聞の報道について「そのような事実はない」と否定した。菅氏は駐留経費負担に関し「日米両政府の合意に基づき適切に分担されている」との認識を改めて示した。
 朝日新聞は、ボルトン米大統領補佐官(国家安全保障担当)が21、22両日に来日した際、河野太郎外相らに増額を求めたと報じた。

https://www.jiji.com/jc/article?k=2019073101177&g=pol

 

 このように、時事通信は菅官房長官が否定していることを自社で報じている。
 当ブログでも記者会見の様子を複数ソースで確認し、朝日新聞の報じた「5倍要求」について「デマ」と断じた経緯がある。

 

 ところが、3ヵ月半後の今になって時事通信は「複数の関係者への取材でわかった」として、冒頭のような記事を配信したのだ。

 

 さて、これが本当ならば、菅官房長官が「嘘の会見」をしたことになる。安倍政権を揺るがしかねない大問題となるのは必至だ。

 

 逆に、もし誤報であるならば、これほど間抜けた話はない。自社で直接会見取材に臨んだ上で配信した記事を自ら否定しつつ、さらに虚実を流布していることになる。フェイクニュースというより、この場合は「悪質なデマ」となるだろう。

 

 安倍政権の危機か、時事通信のデマか。

 どちらにしても“大変な報道”であることは間違いなく、引き続きの情報に注視していきたい。

  

 

追記

 

関連記事

 

●NHK 2019.11.16 14:50 配信
在日米軍駐留経費「日本に負担4倍増要求」 米外交専門誌

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191116/k10012179761000.html

 

●共同通信 2019.11.16 8:30 配信
在日米軍の駐留経費負担4倍増要求と米報道

https://this.kiji.is/568216759603414113?c=39546741839462401