NHK「68秒ニュース動画」に学ぶ印象操作の手口

「訪日外国人が7月として過去最高」と発表された当日、NHKは間逆の印象を視聴者に植え付けようとしていた

 

 まずは下の画像をクリックして、68秒の動画を確認ください。(削除されないうちにどうぞ!)
●NHKニュース 2019.8.21 18:47 配信
「日本を訪れる韓国人旅行者数の変化」

 

NHK NEWS WEB のキャプチャー画像です。

 

  

【アナウンサーの読む原稿を文字におこしました】

▼一節<1秒~12秒>

外国人旅行者は、全体では299万人あまり。中国からの旅行者が増えたことなどから、7月としては過去最高となりました。


▼二節<12秒~24秒>

ただ、韓国人の旅行者は外国人旅行者のおよそ4分の1を占めることから、今後、影響が観光面でさらに広がることも予想されます。


▼三節<24秒~28秒> 

(場面切り替えの沈黙)


▼四節<28秒~31秒>

観光客の減少を受けて空の便にも影響が――。


▼五節<33秒~41秒>

鹿児島空港では大韓航空がインチョン路線について、来月から一時的に運行を取りやめることに。


▼六節<42秒~55秒>

(韓国から仕事で来日した人男性のインタビュー)


▼七節<57~68秒>

国土交通省によりますと、先月下旬以降、運休や減便、今後の運休などが決まっている便は、およそ220便に上るということです。


 

 ニュースを見た感想はどうだろうか。
 大部分の視聴者は、まるで「韓国からの旅行客が減ったことで日本が大打撃を受けているかのような印象」を持ったことだろう。

 

 これが「印象操作」の典型的事例なのだ。

 

  この68秒間で何が行われたのか解説したい。

 

【解説】



■一節
 第一節については目立った問題は見られない。この日に報じられた朝日新聞「7月の訪日韓国人旅行者、7.6%減 日韓関係が影響か」 https://www.asahi.com/articles/ASM8P4S0ZM8PULFA00L.html  のように、7月単月で「過去最高」であることを省いたりもしていない。
 しかし、問題はここからである。

 

■二節
「 ただ、韓国人の旅行者は外国人旅行者のおよそ4分の1を占めることから、今後、影響が観光面でさらに広がることも予想されます 」
 一節を打ち消すかのように、続けて読まれた原稿。
 過去最高の数字に対して「今後、影響がさらに広がる」とはどういうことなのか。韓国人旅行客が減ったことが、さらにプラス材料に働くという意味なら理解できるが、三節以降をみるにそうではない。まるで観光客が減っているかのような、間逆の印象を植えつけているのだ。
 二節はまったく意味不明な文言であり、明らかな印象操作の実例であるといえる。

 

■三節
 ここで3~4秒の間を取る。二節で観光客が減っているかのような印象を与えたことに留意したい。

 

■四節
「観光客の減少を受けて空の便にも影響が」。二節の印象操作を「観光客の減少」という言葉を使った「情報操作」にまで発展させている。繰り返すが、外国人観光客は過去最高なのだから、これはデタラメな表現である。「韓国人観光客」と言わなくてはならないところを、あえて「観光客」とだけ言うことにより、虚実を拡散しているに他ならない。

 

■五節
「空の便にも影響が」を受ける情報として「鹿児島空港発着のインチョン路線が運行を取りやめる」となる。筆者の調べたところによると、同路線はこれまでティーウェイ航空、大韓航空、イースター航空の3社(いずれも韓国の航空会社)が運航をしてきた。

 ここは少し詳しく解説したい。

●JB press 2019.8.22 配信
「韓国航空会社全8社赤字、ウォン安・輸出減で」

https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/57388

 これは見出しだけで十分である。韓国の航空会社が全て赤字になるほど、韓国経済は悪化しているのだ。これは4-6月のデータ (日本がホワイト除外等を公にしたのは7月1日) が、8月に発表になったものであるから、日本の輸出管理措置とはまったく無関係である。
 つまり、総じて韓国人は旅行に出かける余裕など無いのである。
 韓国の各航空会社は、どこも路線を大幅に縮小せざるおえない状況であり、鹿児島空港への運行を一時見合わせるという話になったのはその証左でもある。

 

 

■六節
 インタビューに韓国から仕事で来たという男性が答えているが「未来を考えると(両国関係が)悪くなるとちょっと悪い」とのテロップが表示されている。
 日韓関係の悪化によって同路線が無くなったかのように、事実関係とは異なる誘導を行っている。

 

■七節
「先月下旬以降、運休や減便、今後の運休などが決まっている便は、およそ220便に上る」という国土交通省の情報で締めているが、赤字会社が経営を縮小するのは当たり前のことである。さらに悪化する、とでも言いたげな形で終わっているが、韓国の経済状態がこれだけ悪化しているのだから、つまりは「韓国人は観光どころではない」というのが正しい情報だといえるだろう。

  

 

 NHKはたった68秒のニュースに、これだけの操作を行っているのである。

 我々の支払った受信料で日本を混乱させんとするフェイクニュースを作って垂れ流しているのだから、NHKの罪は重い。